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中国 経営難に陥る中小企業

2011年05月20日
 
【新唐人日本2011年5月20日付ニュース】高進するインフレ、生産コストの上昇、重い税負担、資金繰りの困難・・・中国では中小企業の多くが経営難に陥り、浙江、広東、江蘇では大量の企業が生産停止あるいは半ば停止状態に追い込まれています。
 
中国工業情報化部のデータによると、今年1月から2月まで、中小企業の15.8%が赤字経営、損失額は前年比22.3%増加。統計されていない零細企業はさらに深刻と見られています。
 
香港の“文匯報”によると、広東省統計局の発表では、物価の上昇、銀行の貸し出し利率の上昇などが原因で、今年第1半期、広東省の3万7千の中小企業の純利益は2月より12.5%減少。仏山市(ぶつざんし)のある工場の例を見ると、昨年の売り上げは10数億元。それに対し、営業税が5%、企業税が25%。原材料価格は上昇を続ける一方で、製品価格は上昇の余地がなく、利益は減る一方だそうです。
 
“経済観察報”によると、浙江省でも輸出企業を含むほとんどの企業が今年に入り、経営難に陥り、メーカーは赤字経営が続いているといいます。
 
4月以降、浙江、広東、江蘇などの中小企業は、相次ぎ生産停止に追い込まれているそうです。停電や労働力不足もあり、受注もできないといいます。加えて、人民元レートが上昇すると、企業の利益はさらに薄くなるといいます。
 
温州で靴製造業を営む李さんによると、昨年末から、原材料の値上がりが続いています。接着剤は倍に値上がりし、人件費も2割上昇。なのに、人手が見つからないそうです。その上、電気も制限され、企業は悲鳴をあげています。
 
温州市のデータによると、今年1月から3月まで、めがね、ライターなどの35のメーカーは注文が減り、売り上げは7%減少。利益は3割減り、手元に残るのはわずか3.1%。2008年の金融危機の時よりも厳しいといいます。
 
中国人民銀行は12日、18日より預金準備率を0.5%引き上げると発表。金融機関の預金準備率は史上最高の21%を記録し、3700億元の資金を凍結しました。
 
銀行融資が受けられない中小企業は民間に目を向けます。結果、民間の貸し出し利率も引き上げられ、年率100%のところまで現れました。一部の企業は低価格で注文を獲得し、売り上げを膨らまして銀行融資を獲得し、再び民間に高利貸をするそうです。
 
報道によると、浙江省の電気関係の企業三旗集団は、資金繰りに困り、破綻寸前だそうです。内モンゴルでも、恵龍集団の金利斌会長が、巨額な債務返済に困り果て自殺する事件が発生。情報によると、民間から高利貸で12.37億元を借り入れたそうです。
 
温州市人民銀行によると、現地の各銀行の貸し出し利率はすでに3割から8割上昇。3月末の温州市の民間貸し出し利率は24.81%に達し、史上最高値を記録。今年第一半期の民間貸し出し利率は前年比11.91%上昇し、質屋の月利は0.022元から0.03元に上昇しました。
 
新唐人テレビがお伝えしました。
 
(中国語)
 

 

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